1.アンペア不足の部屋?
最近お預りした物件に入居者の方が入りホッとしたのも束の間に、その入居者の方から困った相談が入りました。エアコンと電子レンジを同時に付けるとブレーカーが飛んでしまうというのです。
2.簡易対応 ・・・ 分電盤から先の再配線
よく行われる対応は、エアコンのように電力を多く食う家電は、分電盤から先にそれ専用の配線をして、他と系統を分けてしまうというのがあります。ただそのやり方も全体のアンペアが全家電消費量を超えないというのが前提です
このマンションの部屋は30アンペア。電力の絶対量が足りていないのです。よって分電盤から先の配線替えでは解決につながりません。昭和40年代の建築。電圧が200V変えられるなら良いのですが、それも古い建物ではできません。
3.抜本対応 >> アンペア量を増やす
アンペアの絶対量が足りない場合は、それを増やすしかありません。
戸建てであればアンペアを増やすのも10万円程度の費用でできるのですが、それがマンションとなると一桁費用が変わってきます。マンション内を縦断する電線をコンクリートを打ち壊して取り出し、該当世帯に分配しなおさなければならないのです。
4.電力量には柔軟な対応を
今どきの住宅であれば50アンペア、60アンペアをしいている賃貸も珍しくありません。また3線敷いて、100Vと200Vのどちらにも柔軟に対応できるようにしているところもあります。
後から増量する費用負担を考えれば、建築時の対応で問題解決しておくことはとても重要です。これから賃貸物件作られる大家さんは、電力供給量に余裕をもたせるように注意されるのが良いでしょう。
なお、この物件では今後、大家さんと相談をして、工事をするかどうか、しないならどうやってこの状況を打開するか決めていく予定です。代替案としては、電気による暖房に替わるもの(ガス暖房や石油ファンヒーター)の使用を大家さんに認めてもらうか、または入居者の方の運用でカバーしてもらう(電子レンジを使う時はエアコンをオフにする)などを考えています。
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